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株価を抑える要因となる非流通株の売却解禁
中国経済新論「実是求事」-関志雄

  2005年春から始まった非流通株改革を経て、中国の証券市場における発行済み株数の七割を占めていた非流通株(国有株、法人株)のほとんどが、一定のロックアップ期限を過ぎれば、自由に売却できるような仕組みができた。これにより、非流通株と流通株の共存という証券市場の二重構造が次第に改められ、最終的には解消されることになる。

  その結果、非流通株主と流通株主の利益が一致するようになるだけでなく、国有株が市場で売却されることを通じて、大型国有企業の民営化への道も開かれるようになった。これによってもたらされるコーポレート・ガバナンスの改善、ひいては企業の収益の増大への期待は、株価を押し上げている。

  しかし、その一方で、流通可能になった国有株と法人株が大量に売却されることは、日本における「持ち合いの解消」と同じように、市場の需給関係を悪化させることを意味する。特に、現在の株価は、PERが60倍を超えるなど、すでにバブルの域に達しているだけに、非流通株の売却が、株価低下の引き金になるリスクになりかねない。

  実際、1999年と2001年の二回にわたって、当局が数社を選んで実験的にその国有株を売却したときに、実験の対象となる企業の株価だけでなく、売却の対象範囲が他の上場企業の株に拡大させるのではないかという思惑から、市場全体の株価も急落した。

  この教訓を踏まえて、今回の非流通株改革においては、市場の需給関係に配慮して、国有・法人株が流通株に転換されてからも、売却が認められないロックアップ期限が設けられている。具体的に、実際の市場への売却は、最初の1年間は一切認められない上、発行済株数の5%以上を保有する非流通株主については、売却株式数が次の12カ月(流通権取得から24カ月)以内は5%、24カ月(同36カ月)以内は10%を超えてはならないと規定されている。

  当局の規定に加え、一部の企業では、非流通株の売却を認めないロックアップ期間をさらに延長するなど、これより厳しい売却条件が付け加えられている。これらの措置により、これまで市場における需給の悪化を防ぐことができたが、大量解禁の期限が間近に迫ってきている。

  2007年10月現在、一部の赤字企業を除けば、対象となる上場企業のほとんどが改革の手続きを終了した。

  各社の株主総会で承認された改革案をベースに、今後の非流通株売却の解禁の日程はほぼ確定している。これによると、2010までに解禁となる株数が1.14兆株、金額にして20.3兆元に上る。中でも、2009年に、解禁となる株数は6610億株、金額にして8.7兆元と最も多い。現在の中国市場時価総額は28.8兆元(2007年10月16日現在)に上るが、これと比べても、これから解禁となる非流通株の規模は如何に大きいことが分かる。

  もっとも、非流通株が自由に売却できるようになっても、株主にとって従来通り、保有し続けるという選択肢もある。しかし、これまでの中国市場の特異性を考えれば、大量の非流通株が売却される可能性が大きいと見られる。当初、国有企業が株式会社に転換された際、株価が一株純資産を基準に決定され、現在の株価よりはるかに安かった。それゆえに、非流通株主は、株売却を通じて、巨大な利益を上げることができる。

  その上、株価が史上最高の水準に達していることは、彼らに、所有している株を売却することによって利益を確定する絶好のチャンスを与えている。一般の投資家と比べて企業の経営状態と成長性について最も正確に知りうる立場にある大株主でもある非流通株主は、現在の株価がすでに割高になっていることを十分認識しているはずである。

  非流通株売却の解禁に加え、H株の本土市場への回帰を含めて、大型IPOが今後も相次いで行われる見込みである。現段階では、株価の上昇と資金の流入が「好循環」を成しているが、供給の急拡大などをきっかけに、株価が調整局面に入れば、逆に株価の下落と資金流出という「悪循環」を警戒しなければならない。こうした配慮から、2007年6月に、国務院国有資産監督管理委員会、中国証券監督管理委員会は、「国有株主が保有する上場会社の株式の譲渡に関する暫定弁法」を発表した。

  今後、3つの連続した会計年度内に、国有支配株主が証券取引所を経由して譲渡した株式数の累計が当該上場会社の株式総数の5%未満で、かつ支配権に影響がない場合、譲渡するか否かは、国有支配株主次第であるが、5%を超えた場合、または5%を超えないものの支配権に影響がある場合は、当局の許可が必要となる。これにより、市場における需給関係の悪化に一定の歯止めがかかると期待される。
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